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【No.9】『プロフェッショナルの条件――いかに成果をあげ、成長するか』

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プロフェッショナルの条件 はじめて読むドラッカー (自己実現編)

『プロフェッショナルの条件』を読む目的

  • 日々の仕事の生産性を上げていくため

学びと気づき

■生産性向上の第一歩:やる必要のない仕事をやめる
・「何が目的か」
・「何を実現しようとしているか」
・「なぜそれを行うか」
を明確にする.

【理由】
すべての仕事において,その仕事の中身には
「正味」「付随」「ムダ」の3つに大別される.(トヨタ生産方式の考え方)
生産性を上げるためには,スキル向上をするよりも,まずはムダを排除していく方がが手っ取り早い.

なお,
「正味」は付加価値を与える作業.
「付随」は付加価値は与えないが付加価値を与えるために必要な作業.
「ムダ」は付加価値に一切関係ない作業である.

(例)料理を作る
   正味:煮込む,炒める,具材を切る,等
   付随:火をつける,包丁を持つ,調味料を持つ,等
   ムダ:調味料や具材を探す,等

■知識労働の生産性の指標とは:成果に着目
成果の分類
 1.質   (特許など)
 2.質と量 (飲食店など)
 3.質→量 (質が前提条件,自動車など)
Point.量を伴う仕事は,肉体労働と同じくプロセスにアプローチする
   (プロセスにあるムダを排除していく)

■成果を上げるカギ:貢献に焦点を合わせる
自らが何をすべきか理解しており,結果に責任を持っているものは成果を出しやすい.
蛇足だが,無能と有能を見分ける手っ取り早い質問がある.
それは「あなたの仕事は何ですか?」だ.

無能:販売の責任者です.経理部長をやっています.etc..
有能:顧客が必要とする製品を考えています.

無能は権限に焦点を合わせているが,有能は貢献に焦点を合わせている.

時間を管理する成果を上げるものは仕事からスタートしない
成果を上げるものは仕事からスタートしない.計画からもスタートしない.
「時間」からスタートする.

  • Step1. 記録(現状把握)
    何に時間がとられているかを明らかにすることからスタートする
  • Step2. 管理(時間を得る)
    (時間を管理すべく)自分の時間を奪おうとする非生産的(ムダ)な要求を退ける
    Point. 判断基準:まったくしなければ何が起こるか
  • Step3.まとめる (効果を確認)
    管理の結果,得られた時間を大きくまとめる

■もっとも重要なことに集中する
   成果を上げない者       成果を上げるもの
 1.一つの仕事に必要な時間を過小評価する ⇔ 必要な時間を大きくとる
 2.急ごうとする        ⇔ 時間と競争せず,ゆっくりやる
 3.同時にいくつかのことをする ⇔ 重要なことから順に着実に終えていく

■意思決定の秘訣
・決定が満たすべき必要条件を明確にする
 「その決定の目的は何か」
 「達成すべき最低限の目標は何か」
 「満足させるべき必要条件は何か」

・何が正しいかを考える
「正しい妥協」 :必要条件を満足する
「間違った妥協」:必要条件を満足しない

ネクストアクション

・一週間の仕事上での時間の使い方を記録する
 ⇒一つ一つの仕事に対して記録していく(メール返信等も)
  そして,ムダな時間を低減させていく

・ひとつの仕事に必要な時間を多めにとる
 今までは過小評価していた.多めにとって,計画にゆとりを持たせる.
 ゆとりがあれば,不測の事態においても対応が出来るようになる.

・ゆっくりやる
 だらだらではなく,ひと呼吸を置いて抜け漏れが無いか等の
 やり直しのムダを起こさないようにする.

・一つ一つ片付けていく(最も重要なことから)

メモ

延命ではなく計画的な廃棄をする

「もし,これを行っていなかったとして,今分かっていることをすべて知りつつ,なおかつ,これを始めるか」を問わなければならない.
もし答えがノーであれば,「それでは今,何を行うべきか」を問わなければならない.そして行動しなければならない.

p.34

満場一致の罠に注意する

「それではこの決定に関しては,意見が完全に一致していると了解してよろしいか」と聞き,出席者全員がうなずくときには,
「それでは,この問題について,異なる見解を引き出し,この決定がいかなる意味をもつかについて,もっと理解するための時間が必要と思われるので,いつものように更に検討することを提案したい」

p.162
プロフェッショナルの条件 はじめて読むドラッカー (自己実現編)

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